【よくあるご質問】橋梁の環境対策(鉛PCB対策)について
橋梁等鋼構造物の塗装塗替作業・素地調整作業の際に発生する「鉛・PCB対策」について
そもそも鉛・PCB対策って?
高速道路、跨線橋、歩道橋、生活橋など身の回りにある様々な「橋」の多くが高度経済成長期に整備され、長い年月を経た近年、耐震補強や長寿命化といった補修工事が行われています。ただしこれらの鋼構造物に使用された既存塗料の多くには錆止めなどの目的で当時使われていた鉛やPCBといった有害物質が含まれるため、かき落とし作業の際に飛散・ばく露対策が求められるのです。
(※古く塗装されたものに含まれていることが多く、最近の塗装には含有されていません)
厚労省からの通達等については以下のページにてご紹介しております。
必要なものは?
入札資料などでは「環境対策費」などと表現されることも多く、実際何が必要なのかというお問合せを多くいただきます。
- 集塵排気装置・・・「負圧集塵機」「負圧集塵装置」などとも呼ばれるもの。HEPAフィルターを使用した集塵機のことです。吊り足場内部など、作業場となる隔離区域の容積(立米)によって集塵機の機種を選んでいただきます。
- 洗身設備・・・「セキュリティールーム/ゾーン」とも表現されます。保護具の脱着をする更衣室、エアシャワーを浴びる洗身室、汚染区域へとつながる前室の3室で構成されます。
- 真空掃除機・・・隔離区域内の清掃、セキュリティールーム(前室)で保護衣等に付着した粉塵の清掃などで使用するHEPAフィルター搭載の掃除機になります。
- 保護衣等・・・作業内容に応じて、粉塵や液体・ミスト等を防ぐ防護服の着用やニトリル手袋の装着が必要です。
- 呼吸用保護具(マスク)・・・「電動ファン付呼吸用保護具」や「送気マスク」の着用が必要です。
- 剥離剤・・・湿式による作業、剥離等作業の湿潤化が求められます。現場条件などにより電動工具を用いた施工となることもありますが、剥離剤を用いた施工が推奨されています。※ただし剥離剤にもジクロロメタンやベンジルアルコールといった含有成分によって注意事項があります。